ソーラーパネル(太陽光パネル)のメーカー保証は少し独特な保証体系を持っています
製品保証と出力保証の2階建て方式の保証体系となっています。一般の方には少しややこしい保証制度ですが概略を説明すると以下の通りです
製品保証
製品自体の物理的な故障などに対する保証(保証期間が10年から15年が主流)で、通常利用をしていて製品に瑕疵が出てきた場合に同等品との交換や交換が不可能な場合に返金をするなどです
出力保証
製品について瑕疵のない状態で使用されている前提で初期劣化(測定誤差含む)と一定の劣化率により算出され、その保証期間の出力劣化を保証するというもので(例えば20年後にソーラパネルの出力80%を保証するなど)、出力が保証値を下回った場合に交換や返金を行うものです
ここでご注意いただきたいのですが、一般ユーザーの方は(中には業界関係の方でも)ご存じないことが多いのですが、 出力保証とはあくまでも製品が不具合のない良好な状態で出力の劣化が起きた際に保証するものであり、例えば、下表のように不具合の内容が製品に起因する場合はすべて製品保証の対象となり、製品保証期間終了後、製品保証でカバーされるべき不具合で出力低下が起きた場合、は出力保証ではカバーされません
不具合内容 | 製品 保証 15年 | 出力 保証 25年 | 留意事項 |
---|---|---|---|
ガラス割れ | 〇 | × | 製造起因による場合 |
ホットスポット | 〇 | × | |
コネクタ不具合(熱による変形) | 〇 | × | |
バイパスダイオードの不具合 | 〇 | × | |
PIDによる出力低下 | 〇 | × | |
絶縁抵抗の低下 | 〇 | × | |
低電圧/低出力 | 〇 | 〇 | 材料や製造に起因する場合は製品保証の範囲なので20年まで |
マイクロクラック | 〇 | × | |
半田付け不良 | 〇 | × |
上記のように出力低下の要因はほとんどが製品の不具合に起因するものが多く、出力保証が25年や30年といくら長くても製品自身が製品保証期間が過ぎた10年や15年以降で不具合が出てくると実質出力保証期間が製品保証期間と同等の効力期間であるといっても過言ではありません
最後に、ソーラーパネル(太陽光パネル)のご相談はBLUERAY株式会社までお気軽にお問い合わせください。
※参考までに業界では製品に対するガイドラインがあります
https://www.jpea.gr.jp/wp-content/themes/jpea/pdf/guideline_r03.pdf)