保守メンテナンス O&M
FIT低圧太陽光発電事業者(個人所有)様向け勉強会(出力制御・廃棄費用・盗難対策・パワコン更新)を開催しました。
2025.03.10

鳥取県の低圧太陽光発電事業者向け勉強会を開催
先日、鳥取県において、低圧太陽光発電設備を所有する個人事業者様向けの勉強会を開催しました。特に、FIT(固定価格買取制度)初期(42円、36円)案件を所有されている方々が多く参加され、以下のトピックについて情報提供を行いました。
1.2025年度の出力制御の見通し(中国電力管内)
2.廃棄費用積み立て開始に伴う電力広域的運営推進機関(OCCTO)への登録の重要性
3.太陽光発電所のケーブル盗難とその対策
4.パワーコンディショナー(パワコン)の交換工事の必要性と価格
1.2025年度の出力制御の見通し(中国電力管内)
中国電力管内の2025年度の出力制御の見通しは、2024年度が3.84%だったのに対して2025年度は2.82%となる予定で、こちらは少しホッとする内容ですね。もちろん油断は禁物ですが、、、全国的に需要が増えてくる傾向にあるとはいえ、近い将来原発稼働が増えてきますので予断は許しませんね。
2.廃棄費用積み立て開始に伴う電力広域的運営推進機関(OCCTO)への登録の重要性

特に関心が高かったのは、廃棄費用の積み立てと電力広域的運営推進機関(OCCTO)の登録についてです。FIT買取期間が10年を経過すると、売電価格から一定の割合(約4~6%)が自動的に天引きされ、将来の廃棄費用のために積み立てられます。この費用は太陽光発電設備の撤去・廃棄時に返金申請をすることで活用できますが、申請には事前のOCCTO登録が必須となっています。
OCCTO登録については、個人発電事業者の多くはまだ認識が薄いようです。登録を怠ると将来の廃棄費用を受け取れなくなるリスクがあります。皆様も、早めの対応をお勧めします。
3.太陽光発電所のケーブル盗難とその対策

ケーブル盗難と盗難対策については今のところ中国地域は被害の少ない地域ではありますが、いまや太陽光発電所のケーブル盗難は全国的に問題になっており、特に銅価格の高騰によって被害が増加しています。鳥取県では被害件数がまだ少ないものの、盗難保険の新規加入が難しくなっている、または免責金額が引き上げられている現状があり、今後のリスクを考えると早めの対策が求められます。
具体的な対策としては、
アルミケーブルの使用
鋼管や鋼板とコンクリート土間によるケーブル保護対策などが有効である傾向にあります。
4.パワーコンディショナー(パワコン)の交換工事の必要性と価格
パワーコンディショナー(パワコン)の保証期間が切れる10年目を迎える案件が増えています。パワコンの故障は発電ロスだけでなく、保安面でも火災につながるリスクも増大します。もちろん長期間の停止は売電収益の減少を引き起こすことになります。
ではパワコンの交換費用ってどのくらいなのでしょうか?
低圧の発電所に使われているパワコン(5-10kWクラス)の交換費用は1台あたり30~60万円と幅があります。単純に後継機種に替える場合や設置環境、出力容量、選定メーカーにより異なります。
さらに、ストリングス数が違う場合は発電所全体の配線をやり直すことも必要で安いパワコンに交換しても工事費が高くつくこととなったりします。
メーカーを変える場合は遠隔監視や制御装置の交換も必要となるケースがあったりとかなり複雑な積算が必要です。
低圧の太陽光発電所(50kW弱)一基分の交換費用はおおよそ250~350万円くらいにはなるでしょう。
10年もたつとメーカーが製造を中止していたり、後継機種を用意していなかったりと、設備更新時には新しいパワコンの選定も重要となるため、早めに交換計画を立てることが重要です。
というような内容を深堀しながら、随時質問を受ける座談会方式で行いました!!
我ながら、意外と好評でしたので、また近々、開催をしたいと考えておりますので保守契約をいただいている皆様には是非ともご参加ください!!お待ちしております!!
BlueRay株式会社の保守メンテナンスサービス(O&M)
当社BlueRayでは、単なるO&M(保守メンテナンス)サービスに留まらず、
太陽光発電に関する最新情報の提供
OCCTO登録などのご面倒な作業の代行サポート
パワコン交換のコンサルティングやリパワリング
盗難対策のアドバイス
など、発電事業者様が安心して運営できるようサポートしております。
また、BlueRayの保守契約には、免責ゼロの盗難保険付きの災害補償が付帯されており、発電事業者の皆様のリスクを大幅に軽減することが可能です。
まだ保守契約をしていない方や変更を検討いただいている方は是非弊社までご相談ください!!
勉強会の開催場所(株式会社ホームズ様のモデルハウス)について
今回の勉強会は、株式会社ホームズ様のモデルハウスで開催されました。このモデルハウスは、実際に宿泊体験が可能で、エネルギー効率の高い住宅設計が特徴です。わずか1台の壁掛けエアコンで30坪の一戸建て全体を快適な温度に保ち、勉強会当日も外気温が10℃以下という中、室温23℃を維持でき、床暖房が無くても素足で過ごせる高性能住宅でした。高断熱・高気密住宅に興味がある方は、ぜひ一度訪れてみることをおすすめします!
まとめ
今回の勉強会を通じて、
出力制御の影響を注意深く見守り、パワコンの更新やリパワリングを検討する
OCCTOへの登録を済ませ、将来の廃棄費用積み立てを適切に管理する
ケーブル盗難のリスク、保険会社の盗難保険の取り扱い方針の変更を考慮し、対策を検討する
パワコン交換の必要性を認識し、早めの準備を進める
といった点が重要であることを改めてご案内しました。今後も、発電事業者の皆様にとって役立つ情報を提供してまいります。
太陽光発電設備のO&Mやメンテナンス、パワコン交換、廃棄費用積み立てについてご相談がありましたら、お気軽にBlueRayまでお問い合わせください!
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